ヨハネ研究の森の学習に対する考え方

「学力」とは、そもそも何か?

「学力」とは読んで字のごとく、「学ぶ力」のことです。テストで良い点数を取ることが「学力がある」ということではありません。むしろ、習ったこともない、正解すらあるかどうかわからない状況下で、気の利いたアイディアや独自の仮説を出せる人こそが本当の意味で「学力がある人」と言えるのです。

人間は、言葉を持ったことによって、歴史上のことや、宇宙の彼方のことなど、実際に見たり聞いたりすることができないものについて知ることができるようになりました。ほかの動物は宇宙の彼方に思いを巡らすことはできません。

学ぶ力を磨くということは、言葉を介して、物事を深く考えたり、想像したりする力を磨いていくことにほかなりません。教科書に書かれている内容を鵜呑みにすることではないのです。

ヨハネ研究の森では、教科書以外にも様々な書籍に触れたり、専門家の話を聞いたりして、その本の書き手や話し手は本当のところ何を言いたいのかを検証していきます。そのことに見当をつけるために、「要約」や「パラフレーズ」という手法を駆使して、自分の言葉で表現する訓練を徹底して行っています。

「習ったとおりにする学習」では得られなかった「学ぶ喜び」を、「自分の頭で考える学習」の中で、生徒たちは思う存分に手に入れていきます。

このような考え方を取り入れる日本で唯一の学校、それがヨハネ研究の森です。



「基礎・基本」の知識の習得

ヨハネ研究の森における教科学習は、「基礎・基本」に相当する学力を身に付けるために、教科書や問題集・参考書と独自の教材を駆使して自分で計画を立て、自分のペースで行うことが期待されます。そのために、知識伝達型の授業は極力避けて、各自が行う学習の呼び水になることを意識した、議論展開型のゼミスタイルの学習を行います。

小・中・高とも自学用の教材を豊富に用意しています。また、その習熟度は調査テストなどで自らチェックし、先生の指導のもとに学習計画の練り直しを図りながら、未習熟のものに関しては、自ら再トレーニングを行います。自分に適したペースを許容されるため、遡って学習したり、先取り学習をしたりするなど、学年枠を超えた進度が可能です。



「基礎・基本」の知識を発展させ、より深いテーマ学習の研究

各教科に共通した分野や単元を社会・人文・自然・情報の諸科学に分類し、総合的な視野で知識を扱います。例えば、数の概念の講義やゼミ講座によって、「基礎・基本」で通過した算数や数学をもう一度見直し、具体的なテーマ追究の中で、より実践的な深い理解と論理的思考力を養うことができます。また、同時に、興味が自然科学、社会科学へと広がり、生徒独自の研究領域発見に繋がっていきます。



英語によるテーマ学習

単なる英会話ではなく、英語で議論、論文、レポート、エッセイ、プレゼンテーションができるようになるために、研究活動も英語で行えるようになることを目指します。これは、毎年1年間を通して行う統一の研究テーマを、日本語で考え、読み、書き、議論するように、英語でも実践の中でトレーニングを行います。



書物にかこまれた学びの空間

生徒がいつでも調べたいとき、読みたいときにすぐに手にすることのできる資料や本で満たされている環境。この環境は、自発的な学びの姿勢をつくるためには欠かすことができません。なぜなら、人は本を読むことによって、ありとあらゆる出会いをもつことができるからです。より深く、広く学習することを可能にしてくれるのも他ならぬ読書であると考えています。



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