慶応義塾大学進学
文系男子
有名進学校での勉強に意味を感じられなくなっていた私が、政治の本質を学びに慶應義塾大学へ
- 政治の本質を学びに慶應義塾大学へ
- 私は、このたび慶應義塾大学・法学部政治学科に合格を頂き、進学することとなりました。こうして大学で政治学の研究に邁進できるのも、ひとえに暁星国際学園ヨハネ研究の森コースで学び、研鑽を積むことができたからこそです。
私は、この学び舎で、一方的に何かを教えられるのではなく、「知」とは何か、「学び」とはいかなるものか、とその意味を探究し、自ら学んでいく姿勢を身につけることができたと感じています。そして、自らの進むべき道をより深く考えていく中で、政治の本質に関心を抱き、大学でも政治学を学びたいという思いを強くしていきました。 - 点数競争のための勉強に意味が感じられなくなる
- 思い返せば、私がこのヨハネ研究の森コースに編入したのは中学2年次のことでした。それ以前の私は、小学校高学年の頃から、進学塾で他の生徒との点数競争に明け暮れる中学受験戦争を繰り広げ、第一志望の進学校に入学していました。
しかし、過酷な受験戦争を経た私は、授業で知識を教えられ、暗記していくことによって成立する勉強というものに対し、ある意味では心身とも燃え尽きてしまっていたように思います。
受験期と同様に降り注ぐ暗記教育、そして次々と行われるテストで点を取るためだけに汲々とひたすらそれをこなしていく勉強、中学生活に、私は徐々に意味を感じられなくなり、中学校に通うことに苦痛を覚えるようになっていきました。 - ヨハネ研究の森コースに入学
- そのような中で、紹介を受けたのが、このヨハネ研究の森コースでした。このコースは、学年を問わず同じテーマを一年間研究していく「セッション」や、自ら学ぶべきことを決めて実行する「自学」、そして全寮制の「学びの生活」を基礎とした場所です。
私自身が抱いてしまった既存の「勉強」観への嫌悪、そして学校に通うことへの希望を取り戻してほしいという両親の強い願いから、私はこのコースに編入することになりました。正直なところ、当時、しぶしぶながら慣れない寮生活を送りはじめたことを、今でもよく覚えています。 - 大きく変化した「勉強」観
- 大きな転機は、入学後2年目の年間統一テーマ「民主主義」の検討でした。私は、このテーマ研究の一環として開催された政治学者の方の特別講演や、上級生たちと検討した書籍などから、政治学や思想史、そして「社会」というものに強い関心を抱くようになっていきました。
こうして生まれた関心は、次年度以降に研究テーマが変わっても私の中にあり続けました。そして、古典的文献や専門書を含む、様々な書籍を読み込み、思索し、レポートを執筆する、という学びの形が、私の中に成立していきました。
ヨハネ研究の森の「学び」は、かつて意味を見出せなかった、一方的、暗記主義的な勉強ではありません。 私は、ヨハネ生全員で臨む「セッション」を通したテーマ検討を起点として、国際ボランティアに参加し、大学での論文発表に挑み、それらの経験を踏まえながら、自学でそのテーマを更に広く、深く考えてきました。
こうした学びを積み重ねていく中で、私は、それまで抱いていた「勉強」観を大きく変化させていくと同時に、「知」「学び」を面白いものだと感じていったのです。 - 今後について
- ここヨハネ研究の森コースで「法」や「社会」の重要性を知り、「政治」、そして「民主主義」とは何か、という本質的な問いを抱いた私は、これからも、大学で政治学を基盤に据えた研究を深めていきたいと考えています。そして、この暁星国際中学・高等学校で身につけた、自ら学ぶ姿勢は、大学に入学して以降も変わることなく重要なものであると信じています。