2023年度サマースクールのご報告(2/5)
サマースクールを振り返って ヨハネ夏祭り
新型コロナウイルス感染症の流行がようやく下火となったこの夏、ヨハネ研究の森コースでは4年ぶりに、そして私にとっては初めての、外部からの参加者・サマースクール生を迎え、サマースクールが行われることになりました。サマースクールに来てくれる小学生の皆さんに、ヨハネという場の学びと生活を味わい、とびきり楽しい気持ちを持ち帰ってほしい。そこでサマースクールでは、様々なプログラムとともに、「夏祭り」を皆で創りあげました。
「夏祭り」はヨハネが始まったばかりの頃、ヨハンナ寮で一番最初に立てられた企画だったといいます。当時寮にいた小学生から高校生の研究員・主任研究員の先生が、一緒に楽しい気持ちをヨハネらしく共有できるような機会を創りたいという思いから生まれたものです。
私たちもまた、手探りで夏祭りをつくっていきました。夏休みが始まる前に、どのような出し物をするか話し合い、夏祭り会場をつくり上げていきました。買出しで揃えた物を広げ、寮にある資材を集めたり、それぞれが色んなものを持ちよったりしながら、屋台や仕掛けを思いを込めて作っていきます。思いのほか作業に時間が掛かったり、思うように仕掛けが動かない部分が見つかったりして焦りながらも、段々と形になっていき、心が躍りました。
そして迎えた当日、セッションホールは縁日の会場になり、千本引き、射的、お菓子釣りや輪投げの屋台を出しました。手に入れたお菓子をほおばる子や、射的に燃える子たち、皆で力を合わせてつくった屋台で思い切り遊ぶサマースクール生、そして童心にかえってはしゃいでくださった主任研究員の先生方の姿を見ていて、嬉しくなりました。活気に溢れるセッションホールの空気の中、自然と頬がほころびます。
日が沈んでから、ヨハン研究室でお化け屋敷が始まりました。
おどろおどろしい雰囲気に、普段の光に満ちた暖かな研究室を知っている私たちも息を吞むようでした。お化けに扮したヨハネ生の迫真の演技にサマースクール生も私たちも脅かされ通しで、終わった後口々に、驚嘆の声が上がりました。その晩、サマースクール生が今日の学習に「夏祭りが楽しかった」と書いてくれているのを見かけ、喜びを噛みしめました。
サマースクールは、「場をつくる」ことの楽しさと達成感を実感した日々だったように思います。皆で日常を生きているこの場所が、皆の力で、全く違った非日常の顔を持つことを身をもって知りました。また、共に過ごしたサマースクール生の皆の弾けるようなエネルギー、新鮮で正直な反応にも、たくさんの気付きがありました。このような機会をくださった先生方、ありがとうございます。これからも私たちみんなで、共に場をつくりながら、その楽しさや喜びを分かち合って生きてまいりたいです。