ヨハネ日本文化研究会:秀雲会(1/2)
森の木々が青々と照り映え、風に薫る初夏のヨハネ研究の森で、「ヨハネ日本文化研究会:秀雲会」のお稽古が行われました。
研究会では、能楽師の先生に師事し、舞いと謡いの稽古をつけていただきます。今回は、「猩々」「熊野」「橋弁慶」の三つの演目の舞・謡に挑戦しました。
今回の記事では、参加したヨハネ生の声をご紹介いたします。
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私はこの度、生まれて初めて、能を舞い、謡うという経験をしました。まさか人生の中で、自分がお能を「演じる」側になるとは思いもよらず、このような機会を頂けたことに感謝の思いでいっぱいです。
集まった誰もが初心者で、皆それぞれ緊張していたのですが、先生の舞い、謡われるお姿を間近で拝見し、その佇まいの美しさに心を打たれました。
またお能の謡を経験したことで、自分が今まで馴染んできた音楽がいかに西洋的なものであり、伝統的な日本の音楽とどのように異なるのか、そしてそれがいかに奥深いものかを感じています。
私は拍と音程が一定の西洋的な歌しか知りませんでしたが、謡はそれとは全く異なり、数値化できるような正しい音、正しいタイミングというのはありません。
そのため、自分にとって馴染み深い音やリズムと異なっていても、「間違い」ではなく、その場で生まれた波に合わせて舞うのがお能なのだそうです。
最も印象的だったのは、一人で舞うのではない、という先生のお言葉でした。一見壇上で目を引くのは舞いですが、その演目が成立するには、謡やお囃子、そして観客の方々がいて、それぞれの立場で一体にならなければならないといいます。
これは、私たちヨハネ生が日々の学びと生活の中で大切にしている、「場を創る」ということに通ずるように感じました。
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次回のヨハネブログでも、引き続き能体験をしたヨハネ生の声をご紹介いたします。