ヨハネ通信

ヨハネ研究の森の日々をお伝えします。

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2021年度卒業式・卒業生を送る会(3/3)

卒業式で答辞を送担当した高校3年生の
感謝のメッセージを掲載します。

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『節目を迎えて』

令和3年度暁星国際高等学校卒業式において、卒業生代表答辞を述べる
機会を頂きました。
これまで先輩方を送り出す時には、卒業は始まりであり、
めでたいことだとわかっていても、大好きな先輩方が4月から
いなくなってしまう寂しさが拭えませんでしたが、
自分が卒業する時には、そのような寂しさは覚えず、
むしろ誇らしさで胸がいっぱいでした。
それは、自分は学ぶ場所が変わってもヨハネで得た学びを続けていく、
という強い確信があるからです。

私がヨハネ研究の森で過ごした6年間の学びを振り返ると、
高校3年の1年間が一際濃密だったように感じます。
受験という大きな挑戦の中で、自分を見つめて、自分を変えることを
逃げずにできたからです。「自分を知る」「人を知る」ということは、
6年間ヨハネ研究の森でさせて頂いてきたことであり、ヨハネで
その訓練をしてきたからこそ、私は逃げずに受験をやりきる事ができた
と感じています。

私は入学した当初は、自分のできないことや怖いものなどを直視せず、
逃げ回るか、諦めることで、「自分はこのくらいのことしかできない」
と自分を「ガラスの天井」に押し込めていました。
しかし、先生方・先輩方が根気強く私に「そのままで良いのか」と
語りかけ続けてくださったこと、後輩たちと向き合ううちに
それまでの自分が全く知らなかった世界を知れたことで
何度もその天井を突破する機会を頂きました。
例えば、朝起きるのが苦手な後輩を起こそうとあらゆる方法を試し、
休暇中に調べたりもしましたが、私はその後輩と出会わなければ、
人をそのように想い、自分にできる事を考えるという経験をすることは
ありませんでした。
そのようにして、自分を知り、人を知ることで自分を変えようとする
試みは失敗ばかりでしたが、失敗から立ち直るプロセスも含めて、
受験という挑戦の糧になりました。

ヨハネ研究の森で6年間してきた生活や学びはどれもが
今の私を形作るのに必要なものでした。
「こうすれば良かった」と思う出来事は1つもありません。
だから、私は今、自分の学びに後悔はなく、
誇らしい気持ちでいっぱいです。
そして、自分が変われると知っているからこそ、
commencementを経て新たなスタートを切ることにも
不安を抱いていません。
新しい場所ではこれまで直面しなかったような困難が
待ち受けているかもしれませんが、自分はそれを乗り越えられるし、
失敗しても立ち上がれることを知っているからです。

最後に、毎セッション飛び交う学術的なお話を理解できずに
突っ伏して眠っていた私を信じて導いてくださった主任研究員の先生方、
共に学び合った研究員の皆様、ヨハネ生皆を我が子のごとく温かく
見守ってくださった保護者の皆様、時に迷いながらもこの場に
娘二人を預け信じぬいてくれた家族、皆様誠にありがとうございました。

本文

I came to Gyosei International without knowing anything about the world.
Although I wear the same clothes and shoes as the day I first came here,
I feel that I am completely different from the person I was on that day.

When I first came here, I was making a glass ceiling for myself
and escaping from facing things that I could not do.
However, the teachers here showed me the way as they were my family
of soul and let me give plenty of thought to the problem I was facing.
They told me the meaning of the word “Je pense, donc je suis”
(I think therefore, I am) through their way of living.
Through that, I came to open the door of the future by myself.

Also, I have learnt to give respect to others’ perspectives,
growing up with people with diverse backgrounds.
I interacted and philosophized with sisters and brothers of soul
in this school to know all of these things I learned here.
They were always by my side whatever situation I was in
and I thank them from the bottom of my heart.

Now I know that I can fly higher because I could do my best and
because I received plenty of love here. We would go more on
and realize the word “plus haut” throughout our lives.

このような素晴らしい式を催していただいたことを、
卒業生一同、深く感謝申し上げます。
この学園で生き方を模索する私達を見守り育ててくださった
田川校長先生をはじめとする学園の全ての方々と、
いつも温かいまなざしをくださった保護者の皆様への感謝をお伝えし、
この答辞の最後の言葉としたいと思います。ありがとうございます。

ごきげんよう

令和4年 3月1日
ヨハネ研究の森コース 卒業生代表

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