ヨハネ通信

ヨハネ研究の森の日々をお伝えします。

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ヨハネの学びの風景〜数学ゼミ

学園を囲む里山に柿や栗が実りはじめ、森の動物たちも
冬支度に追われる頃となりました。ヨハネ生にとっては、
快い学びの秋を迎えています。
今回は、日常の学びの風景についての研究員のレポートを
ご紹介します。

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「教室内で”マイナス1”を表すものを指し示してごらん」
数学ゼミは、主任研究員の先生の問いかけから始まりました。

ヨハネ研究の森コースでは、一般に授業と言われる時間を
「ゼミ」と呼びます。
ゼミでは、教科書を携えながらも、専門書を何冊も抱え、
異なる複数の理論にも触れながら、本当のところは
どのようになっているのか哲学します。

数学ゼミでは、単に問題を解いて演習するだけでなく、
当然のように計算している「数」について、
ディスカッションを通して捉え直しをします。
例えば、中学1年生は、
「“現在を基準にすることで、過去をマイナスと表すことが
できる”といった例のように、人間がある基準をつくってこそ
マイナスの数が存在する」という自分たちなりの仮説を
立てました。

そして、夜になって寮に帰っても部屋の先輩や後輩たちと
語り合い、新たな視点とイメージを膨らませ、書籍や文献を
当たり、仮説の検討をしていきます。
このように取り組むなかで、「数学とは何か」という
問いに向き合いつつ、豊かな数学の世界を学ぶので、
解を求めること自体が苦にはなりません。
私達のすべての学びは、哲学に向かうのです。

これまでは「数学には正解がある」と考えがちでしたが、
数学ゼミを通して、仮説を立てる面白さに気づき、
世界は仮説で成り立っていることを実感することが
できました。

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このように、主体性を持ち思考する研究員よって、
研究の森では豊かな学びの土壌が育まれています。
みのりの秋に相応しい、知的探求の日々は続きます。

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