イェルタ・ハーンマイヤー先生による特別講義が開催されました
Jelte Hammeijer(イェルタ・ハーンマイヤー)先生は、
NASA(アメリカ航空宇宙局)にお勤めになり、
地球外生命の探査や、グリーンランドでの
生命の起源を調査に関わった経験をお持ちです。
そして、調査の中で地球の環境変動を実感され、
持続可能社会の構築のために、現在は
再生エネルギー事業などに関わっておられます。
このたび、イェルタ先生がヨハネ研究の森を
ご訪問になり、特別講義を実施してくださいました。
イェルタ先生がお生まれになった場所は、
ご両親が移住された先であるアフリカです。
そして、「この世に白人は自分しかいない」と
感じながら育った先生は、のちに欧州を訪れ、
自分の信じていたことは
すべてが正しいわけではなかったと知ります。
この幼少時の思いが、その後の人生に
大きな影響を与えたと、先生はおっしゃいます。
やがて、先生はNASAに勤務することになり、
グリーンランドを基点として岩石の調査を行う中で、
生命の起源に迫ろうとしていきます。
数年間にわたるこの探査を通して、先生は
グリーンランドの氷床が減退していく様を
目の当たりにし、地球環境の変動を
危機的なものと痛感したそうです。
そして、過去の研究に携わることよりも、
人間の未来を探究することを願って、
イェルタ先生は再生エネルギーに携わる
会社を興すことを決断されました。
「人類を待ち受ける困難を軽く見ることなく、
一緒に力をあわせましょう」と、
先生ご自身の歩みを交えながら語られる
問題意識に、ヨハネ生たちは強く共感し、
その関心も大いに広がっていきます。
「エネルギー転換のための小さな動きが
大きなダイナミズムになりうるのか」
「日本という国で再生エネルギーが
普及する可能性をどのように考えるか」と、
ヨハネ生たちが投げかける質問にも、
イェルタ先生は丁寧に、語りかけるように
お答えくださいました。
今回の機会を通して、人類の課題に向き合う
先人の姿を、ヨハネ生たちは目の当たりに
することができました。
お忙しい中、遠くヨハネ研究の森まで
足をお運びいただいた先生方に、
心より御礼申し上げます。