セッション「書き言葉とは何か」
ヨハネ研究の森では、グローバル・リーダーに必要な
「地球語」の獲得を目指した学びを続けています。
そこで必要となるのは、単なる日常会話の能力ではなく、
言語を通して知的な探究を可能とする「書き言葉」です。
私たちは、この間、書き言葉を媒介する紙に関する検討や、
印刷博物館様の企画展「ヴァチカン教皇庁図書館展Ⅱ」の
見学などを通して、書物という存在の研究を行ってきました。
文字と書物、書き言葉の存在は、人間の思考や感覚を
どのように変化させるのでしょうか。
そして、印刷術の発明による書物の普及は、
私たち人間にどのような影響を与えたのでしょう。
今回、コース代表の横瀬和治先生によるセッション
「書き言葉とは何か」では、これまでの検討を踏まえ、
「ことば」の本質に迫る議論が展開されました。
話題は、参加者の幼少時代の「ことば」に関する記憶から、
幼児語が「象徴機能」という言語の根本に関わっていること、
「ことば」を通した象徴(シンボル)の世界への目覚め…と、
参加者の経験談を共有しながら、知的に、刺激的に
展開されていきます。
その中から見えてきた「書き言葉」の性質と、
それが「話し言葉」と根本的に異なるという気づきから、
私たちが身につけるべき言語の性質も、いよいよ
明らかになってきました。
当たり前のように私たちを取り巻く文字の世界と、
それが私たちの認識に及ぼす大きな影響。
セッションを通して、ヨハネ生たちは「書き言葉」の力に
改めて気づき、今後の言語習得と研鑽への熱意を
いっそう高めていました!